日本から遠く離れたアフリカの大地。
そこでは、想像もできないほど過酷な環境で生活をしている人々が数多く存在します。
そこで、2022年2月、そんなアフリカのスラム街を支援すべく、ファッションブランド『SHIFT 80』が誕生しました。
東アフリカ最大級のスラム街 キベラの実態
ケニアの首都、ナイロビの南部に位置するキベラ地区。
人口100万人と、ナイロビの人口の過半数を占めるこの地区は、世界でも有数のスラム街として知られています。
キベラは、貧困、劣悪な衛生環境、犯罪の多さ、乳児死亡率の高さなど、深刻な問題を抱えています。
その実態は、一部の富裕層を除いて、ほとんどの人々の住居にトイレやシャワーなどの設備がなく、20〜40世帯で長屋にある1つのトイレを共有。
上下水道の整備も不十分なため、雨季には溢れだした汚水がスラム街に流れ込むという不衛生な環境が原因となり、強烈な臭いや感染症が蔓延しています。
また、強盗や殺人、レイプといった凶悪犯罪の多発に加え、劣悪なドラッグやシンナーがはびこるなど、思わず目を背けたくなるようなことが日常的に起きているキベラ。
子どもたちや女性を取り巻く環境も、孤児やストリートチルドレン、児童労働など、非常に厳しい状況に置かれています。
“貧困のため学校に行けない”、”物心付いた頃からストリートで生活し、自分の出身地や生年月日さえ分からない”、”ゴミの中から拾ってきた接着剤を何度も吸い込んで飢えや夜の寒さを凌ぐ”、”生理用品の代わりに古新聞や布の端切れを使う”、”たった50円の生理用品を購入するために売春する”、”幼い身体での望まない妊娠や出産”、、、思わず目を背けたくなる現実ではありますが、キベラにはそんな人々が数多く存在するのです。
スラムの人々を支援するエシカルファッションブランド『SHIFT 80』
そういった過酷な環境下に身を置きながらも、明るく前向きな気持ちを持って生活をするキベラの人々をサポートするために立ち上がったのが、日本発のエシカルアパレルブランド『SHIFT 80』です。
”あなたと世界をシフトする”をブランド理念として掲げる『SHIFT 80』では、分配可能な利益の80%をアフリカ・キベラにシェア。
アフリカ現地とのパートナーシップにより製造されたすべてのアイテムが、キベラの貧困児童や女性の教育や生活の支援へと直接つながる仕組みになっています。
ここからは、『SHIFT 80』の取り組みについてチェックしてみましょう。
購入者が自ら利益の寄付先や割合を決定
『SHIFT 80』では、購入した商品のタグについているQRコードを読み込むと、購入者自らが寄付先を投票でき、その結果に応じて配分されるシステムを採用。
商品を購入したことにより寄付されたお金は、月経に関する正しい教育や生理用品の配給をはじめとした女性への支援、貧困児童への学費支援、孤児や虐待を受ける子どもたちへの生活支援、障がい児支援に使用されます。
なお、投票できる寄付先は、上記4つのうちのいずれかではなく、すべてを選択することも可能です。
そして、寄付のために投票した結果は、1年後に取りまとめられ、投票の割合によって分配額を振り分けていく構成となっています。
このように、投票で支援の意思決定に参加できることや、支援の結果がレポートとして届くことが『SHIFT 80』と他のエシカルファッションブランドとの大きな違いです。
自然環境に配慮した“ものづくり”
石油産業に次いで世界で2番目に環境に良くないとされるアパレル産業。
『SHIFT 80』では、環境負荷を低減するために、安易にアイテムを増やすことはせず、生産の必要性を考え抜き、可能な限り適切な方法での生産・販売・循環に努めています。
たとえば、従来の大量生産→大量廃棄のサイクルではなく、受注生産「MADE TO ORDER」方式を取り入れた適正量の生産を行うほか、アイテムの回収&再利用プログラム「SECOND JOURNEY」の実施、廃棄素材・循環素材・低負担素材の使用など、さまざまな取り組みに挑戦する『SHIFT 80』。
アイテムのボタンには菜種油の搾りかす・バガス・麦わらといった植物を原料とするバイオマスプラスチックを、タグにはペットボトルからリサイクルした糸を、梱包用のPP袋にはリサイクルポリエチレンを使用するほか、A/Wのコレクションからはリサイクルコットン100%のアイテムも登場する予定だそうです。
『SHIFT 80』が展開するエシカルでファッショナブルなアイテムは下記記事をチェック
▶︎『SHIFT 80』Africa×Japanのエシカルファッションブランドからおすすめを厳選
SNSのフォローで給食を届けるOne follower, One meal
『SHIFT 80』の公式SNSアカウント(Instagram / Twitter / LINE)では、フォローがアフリカへの給食寄付へとつながる取り組み「One follower, One meal」を実施しています。
フォロワーが1人増えるごとに、給食1食分をアフリカ・キベラに届ける仕組みとなっており、Instagram、Twitter、LINEのすべてをフォローすることで、給食3食分を現地に届けることができます。
まずは公式SNSのフォローボタンをタップすることから、キベラ支援に参加してみましょう。
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