海外向けの寄付と国内向けの寄付の違いについて
皆さんは寄付にも様々な種類があることを知っていますか?寄付は大きく分けると『国内向け』と『海外向け』の2つに分けられます。国内向けの寄付はシングルマザーやホームレスなどへの貧困層へ向けた支援や、災害、環境、教育といった分野への支援が多いです。一方、海外向けの寄付には同じような問題に取り組んでいるものもありますが、飢餓や子供の人身売買などの直接命に関わるような問題に取り組んでいる場合が多いです。どちらを優先すべきということはなく、それぞれの寄付の特徴を知って自身が寄付先を選ぶ際の参考にしていただければと思います。
海外向けの寄付にはどんなものがあるの?
海外向けの寄付は命に関わる問題に取り組んでいる場合が多いですが、具体的にはどういった問題に取り組んでいるのでしょうか?詳しく見ていこうと思います。
めぐまれない子供たちを守るための寄付
海外向けの寄付として一番多いのが『めぐまれない子供たちへの寄付』です。めぐまれない子供というのは、明日の食事にも困っているような子どもであったり、激しい貧困状態にある子供たちを指します。特に多いのがこういった子供たちへの食糧支援や、教育のための物品や人材の支援です。テレビやニュースなどで痩せ細って骨がういているような子どもたちを見たことがあると思います。こういった子どもたちの命を支える活動を支援しています。
食糧支援のための寄付
飢餓や貧困に苦しむ全世代の方々を支援するための寄付です。世界には子どものみならず、大人も飢えに苦しむような地域が存在します。そういった方々の命を守るために、食糧支援に特化した寄付を行っている寄付先が数多く存在します。これらには食品ロス削減や食料分配の問題へ取り組んでいる寄付先もふくまれます。
健康問題のための寄付
世界には病気になっても医療を受けられず死んでしまったり、重い障害をかかえている人々が存在します。その多くは医療を受けることが出来れば命は助かった方々です。これらの『そもそも医療機関がない』問題や『医療をうけるためのお金がない』といった問題に取り組んでいる寄付先があります。こういった活動をしている寄付先には、物資や人材の派遣といった活動に取り組んでいる寄付先もあります。
安全な水をとどけるための寄付
日本では蛇口をひねるだけで飲める水が出てきますが、この環境は先進国の中でもかなり特殊なものです。基本的には安全な飲み水が確保できない地域の方が多く、その一部には非常に汚染された水を使う&飲むしかない地域もあります。せめて飲むだけで病気にかかるような水を飲まなくてもいいように、安全な水へのアクセスを支援するような寄付などがあります。
海外への支援をするのにおすすめの寄付先を紹介!
海外向けの寄付にはどういったものがあるのか紹介してきましたが、次は具体的な寄付先を紹介します。これらの寄付先は実績があり信頼できる寄付先ばかりなので、海外向けの寄付を検討する際の参考にしていただければと思います。
公益財団法人 日本ユニセフ協会
世界のめぐまれない子供たちへの寄付をしています。特に『安全な水』を届ける活動に力を入れており、水汲み問題などの解決から学校に通える子どもの増加や、健康被害の軽減といった実績があります。大きな寄付先なのでそのほかにも様々な活動をしており、世界中の子どもたちを支える支援をしています。
認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン
物品や資金の寄付だけでなく、貧困の根本からの解決を目指しています。病気を予防するための知識の普及、井戸や貯水タンクの整備、安定収入につながる職業訓練の実施、教育の重要性の周知といった活動をしています。
認定NPO法人国際子ども権利センター
『子どもの笑顔を一緒に守りませんか?』をコンセプトに、教育の普及、子どもの権利普及、性的搾取にあった子どものケアなどを行っています。SNSでの情報発信も積極的に行っています。
認定NPO法人かものはしプロジェクト
人身売買の撲滅や、人身売買によって傷ついた被害者たちのサポートを支援しています。人身売買は世界でいまだに残っている問題であり、一刻も早い解決が求められています。
認定NPO法人テラ・ルネッサンス
少年兵問題に特化した支援を行っています。少年兵の心のケア、算数や識字といった基礎教育、職業訓練を通じて悲惨な過去を背負った子どもたちが『自立して生きていく』ための支援をしています。
海外向けの寄付する際におすすめなのは断然○○!
ここまで海外向けの寄付や寄付先を紹介してきましたが、その中にお金や物品の寄付が選べるものがあります。確かに物品の寄付も重要ですが、もし出来るのであれば海外向けの寄付は『お金』で行うことをお勧めします。その理由は日本と海外では環境が違うため、現地に合わない物品が送られると逆に困ることがあるためです。海外での支援に取り組んでいる寄付先は、現地に事務所がある場合が多く、そこの担当者が本当に現地で必要とされている物品等を選んでいます。現地の環境をよく知っている人が、本当に必要なものを揃えられるために、お金での寄付が重要なのです。
お金はどれくらいの支援が出来るのか
お金を寄付した際に、この金額で実際はどれほどの支援になっているのだろうと不安に思う方もいると思います。しかし、以下の例を見れば私たちの小さな寄付が海外で苦しむ方々への大きな支援につながっていることが理解できると思います。以下はユニセフが公開している金額あたりにできる支援の例です。これらを寄付金額を決める際の参考にしてくれればと思います。
(寄付金額に対しての支援の例)
●180円・・・経口ポリオワクチン10回分
●357円・・・子ども用のえんぴつ10本とノート10冊分
●405円・・・虫下し用の飲み薬100錠分
●420円・・・はしかの予防接種用ワクチン10回分
●1308円・・・HIV/エイズ簡易診断キット10回分
どうでしょうか?意外にも小額で、数多くの命を救う支援が出来ることが分かったと思います。
まとめ
寄付には国内向けのものと海外向けのものがあります。海外向けのものは命に関わるような深刻な問題に対して寄付をしている場合が多くその種類も様々です。寄付先も数多く存在しているので、寄付しようと思った際に迷ってしまうかもしれませんが、その際は是非本記事で紹介した寄付先を参考にしてみてください。また、海外向けの寄付をしようとする際に物品を選んでしまうと、日本と環境が大きく異なるので実際には現地の生活に合っていないという場合もあります。そのためできることなら、お金での寄付が望ましいとされています。お金での寄付は「この金額で本当に支援になっているのか」と不安になってしまうこともあると思いますが、実際にはごく小額から現地でのワクチン代や教育費に役立てることが出来ます。もしこれらの寄付に興味がある方は、ぜひ本記事を参考にして寄付をはじめてみて下さい。