ひとり親家庭に無償でお弁当を届ける、一般社団法人こどもの笑顔弁当を運営する笹裕輝さん。最終回では、活動の今後の展望や代表として読者に伝えたいメッセージをお伺いしました。

活動の今後の展望について

-こどもの笑顔弁当の活動をどう拡大させていくのか、今後の展望についてお聞かせください。

まず直近の目標としては、僕たちの活動を東京都内で更に広げていきたいと考えています。今の配達区域は都内11区*ですが、2022年中には東京都内全てをカバーすることを目指しています。

現在のお届け対象区域:江戸川区、葛飾区、足立区、千代田区、港区、新宿区、豊島区、品川区、大田区、世田谷区、目黒区

まずは東京で活動し、メディア等に取り上げていただくことで影響力を持ち、それを足がかりにして、いずれは日本全国へ進出していきたいと考えています。

-全国展開に向けての現状の課題はありますか?

全国へ進出するためには、やはり資金面が課題だと感じています。まとまった金額の寄付をいただくことはもちろんありがたいのですが、これからはたとえ少ない金額でも、たくさんの方から継続的に支援をいただくことが必要になってきます。

そこでみなさんの負担にならない範囲で継続的に支援をしていただける、そんなビジネスモデルの確立を現在模索している段階です。

代表として伝えたいメッセージ

-最後にALT MEDIAの読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

僕たちの活動ではなくても結構ですので、何か社会課題にチャレンジしてほしいです。アクションを起こして得られるものはきっとたくさんあると思います。

実直に真面目に社会課題に取り組むことで、これまでの人との繋がりが一段と明るくなることを感じることができます。例えば、活動に参加していることを知った周りの方から、”わたしも協力できるよ!”と声をかけてもらえる機会も増えていきます。それが結果的に自分の人生の幸福につながっていきますよ。

僕の場合は中学の担任の先生からお手紙をいただいたり、たくさんの方とお話しする機会をいただいたり、そんな嬉しいことがたくさんありました。飲食店の仕事を広げていく場面でも、これまでの活動がプラスに働くことが何度もありました。アクションをしてみて得られたものは、お金には代え難いものばかりです。

色んな方に協力していただき、僕たちの活動が日本全国に広がっていけば、もしかすると、いつかは総理大臣に会うことだって夢ではないのかもしれません。

まずは目に見えるところからアクションを起こしていくことが大切です。例えばボランティアに参加してみたり、100円を寄付してみたり、最初は小さなアクションでいいんです。やってみるときっと皆さんにいいことが待ち受けていますよ!

4回のインタビューを通じて、笹さんの活動に対する思いや、寄付の持つ幸せのスパイラルについて知ることができました。寄付をもっと気軽に行える、そんな世の中を、わたしたち一人一人の小さなアクションから作ることができれば、寄付の輪が広がっていくのかもしれません。