インタビュアー:村主 悠真 日本寄付財団 理事長

対談ゲスト:マリア・ブラボー グローバルギフト財団 代表

世界への寄付活動を広げる日本寄付財団。

今回は既に世界での寄付活動や慈善活動を続けており、主に女性や子供の支援を行っているGLOBAL GIFT FOUNDATIO(以下:グローバルギフト財団)の代表を務めるマリア・ブラボーさんにインタビューを行わせて頂きました。

マリアさんは著名なハリウッドスターであり慈善活動に積極的なEva LongoriaやDavid & Victoria Beckhamなどと共に世界各地で大規模なチャリティGALAのイベントを開催しています。

イベント参加者はハリウッドスターと豪華な一晩を過ごすだけでなく多額の寄付を行い、一晩で集まる寄付金だけで非常に多くの女性や子供たちを支援しています。

今回は、支援活動とお金の使い方について話を伺いました。

グローバルギフト財団について

出典:globalgiftfoundation.org

グローバルギフト財団は、スペインの女優であり、実業家・慈善家であるマリア・ブラボーさんによって2013年に設立されました。

社会的弱者の立場にいる子供や女性、家族を支援することを目的に作られました。

グローバルギフト財団は、様々な非営利団体を支援する活動から始め、財団の成長とともに活動分野が広がり、多くのプロジェクトを展開しています。

プロジェクトについて

出典:globalgiftfoundation.org

グローバルギフト財団は、他の非営利団体を支援する事から始まり、財団の成長とともに活動分野も広がり、様々なプロジェクトを展開しています。

「子供」「健康」「女性」「社会的支援」の四つに注力し、設立以来様々なチャリティープロジェクトを支援しています。

財団のプロジェクトは社会的包摂・男女平等を掲げ、「安全な住居」「食べ物」「衣類」「教育」「医療」「その他必要とされるもの」を子供や女性に提供することで、彼ら/彼女らの人生にプラスの変化を与えてきました。

「お金を稼ぐ」=「成功」ではない

村主代表 今日はインタビューに応じていただきありがとうございます。

マリアさん こちらこそ、光栄です。今回はカンヌ映画祭の中で我々が主催するチャリティパーティにご参加いただきありがとうございます。フランスは日本からは距離的にも遠いですし、村主さんのような若い慈善家の方は少ないので、とても感謝しております。

村主代表 日本にはない独特なGALAパーティーの雰囲気にとても圧倒されました。こういうイベントを世界的に展開しているんですね。

マリアさん そうですね。国ごとによってもちろん雰囲気は違いますが、どこの国の参加者にも楽しんでいただけるように趣向を凝らしています。村主さんはビジネスで成功されたのちに、どのような経緯で慈善家に転身されたんですか??

村主代表 一言でいうと、お金を稼ぐことが成功という資本主義の洗脳に気づいてしまったという感じです。稼ぐお金に比例して、喜びよりも虚しさを感じるようになってしまったというのが正直なところです。

マリアさん 全くその通りです。実際私の周りには、お金をたくさん持っているのに幸せを感じることが出来ないという人たちが多くいます。頑張って成功をおさめ続けていく中で、ふとその成功だけに喜びを感じることができなくなり、どこか虚しさを感じるようになるのです。その人たちにとって、チャリティというのは真に生きる意味を与えるものです。私の所属している団体の一つに、世界中の若い起業家や投資家の富裕層によるチャリティ団体がありますがみんなお金よりも求めているものがあって、それは人助けによってのみ得られるのです。

常にactivist(運動家)であり続ける

村主代表 世界中には解決しなければならない問題がたくさんあると思います。環境問題や社会問題など多様な問題の中から何を優先させ、どのように解決したらいいと考えていますか?

マリアさん 私は女性のためのチャリティに尽力しています。なぜなら、一人の女性を助けられたら、その女性が率いる家族も救われ、家族が救われると社会が強くなる相乗効果が得られるからです。解決の道筋としては、私たちは常にactivist(運動家)であり続けなければなりません。政治から社会の構造を変えていくのです。例えば、私の考えの一つに”慈善税”を企業に課すというものがあります。往々にして、国は本当に必要な人に必要な支援を行うことが出来ていません。正しく企業から税金をとり、正しく使う国は実は非常に稀なのです。国家にすら忘れられてしまう人々に、きちんと福祉が行き届くように私たちが政治家たちにプレッシャーをかけるのです。

村主代表 なるほど。ぼくも経済的に成功した方々が資金を積極的に社会貢献や人道支援に使うべきだと思っていますし、実際に僕自身が現在世界中をまわって寄附活動を行っています。

マリアさん それは素晴らしいことです。いくら高尚な志がある人が集まっても、お金がなければ何も出来ません。あなたのようにビジネスの才能のある人がその才能をチャリティのために使うことは非常に有意義なことです。私たちの活動も、多様なビジネスの才能を持つ人々に経済的に支えられています。最近では特に若い年齢層の成功者も増えてきています。先ほども言ったように、若い起業家や投資家たちの団体があるので是非紹介したいと思います。若い人たちが集まりアイデアを出し合うことでさらなる解決策が生まれるかもしれません。

小さな行動が大きな結果に繋がる

村主代表 私もぜひ私と同じ志を持つ人たちと繋がりを持ちたいと考えているのですが、日本にはチャリティの文化がなく、機会が少ないと感じています。

マリアさん 先ほども話したように私の所属している団体の一つに、世界中の若い起業家や投資家の富裕層によるチャリティ団体があります。みんな出身国も行っているビジネスも異なりますが、人助けによって自身の願いを叶えるという共通点を持っている人たちです。同じ志を持つ人々と繋がることは非常に力強いことでしょう。私たちのグループの中でも様々な情報の交換が活発に行われています。日本に少なければ世界のチャリティ団体に足を運んで話をしてみることは良いかもしれません。

村主代表 ありがとうございます。最後にこの機会に世界に発信しておきたい思いはありますか。

マリアさん はい。世界中には苦しむ人々がたくさんいます。一人一人にできることは小さいかも知れない。けれど、みんなが「人を助けよう」という意識をもてば世界は確実に変わります。自分が無力だとか、何もできないとは思わないでください。私もそう思っていたことがありましたが、Evaという素晴らしい友人とともに行動を起こしたことで世界中から賛同する人たちが集まり、今こうしてチャリティのイベントを開催できています。さっきも言ったように、女性を一人助けるだけでその女性の家族まで救われ、社会にまで良い影響がもたらされます。小さな行動が大きな結果に繋がります。人助けをすることは人生に意味をもたらします。今は昔よりもチャリティに賛同する若者が増えています。これからも若者たちの力でどんどん世界は変えられて行くでしょう。

村主代表 本日はお話する機会をいただきありがとうございました。