「パパ活がバレてアイドルが炎上」などの話題で「パパ活」というワードが近年、一般的なものとなりました。
パパ活はていの良い援助交際のようなもので、女性が男性とのデート等を通して金品を受け取ることを指します。
「パパ活は性交渉を伴わないものが多い」という一般的なイメージがあるかもしれませんが、取材を繰り返す中で、筆者の中でそのようなイメージは無くなりました。
この記事は、連載中の「貧困女子」シリーズの2本目の記事です。
初回記事では元アイドルによるパパ活経験を取材しましたが、今回は現役アイドルのJ氏が取材に応じてくれました。
パパ活の生の声が気になる方は是非、チェックしてみてください。
現役アイドル兼パパ活女子・J氏のプロフィール
※写真はイメージです。出典:photo AC
今回取材に応じてくれたJ氏のプロフィールを簡単に紹介します。
J氏は22歳の大学生ながら、アイドルとして主にライブシーンで活躍しています。
パパ活歴は4年ということで、長年に渡りパパ活を行なってきています。
J氏の行ってきたパパ活について、以下で紹介します。
「出会いはバイト先」アイドルがパパ活女子になるまで
J氏は元々「リフレ」と言われる業態の店でアルバイトをしていたそうです。
「リフレ」は表向きにはマッサージ店の様相を呈していますが、裏では性的なサービスが行われている水商売の一種です。
J氏はそのリフレ店で、最初の「パパ」に出会ったそうです。
「初対面のお客さんに、『ご飯を食べに行こう、リフレ店で使う分のお金をあげるよ』と言われたのが始まり」とJ氏は語っています。
「お金に困っていたし、いい話だと思った」と、当時を振り返っています。
「時給は約4万円」パパ活市場のリアル
出典:photo AC
J氏は、自らが行ってきたパパ活について以下のように話しています。
「私の場合はいい感じのご飯に連れて行ってもらって、3万円を貰っていた。一緒に買い物に出かけた時には服とかを買ってもらったりして、更にお金も貰っていた」
「ご飯1時間とホテル1,2時間で10万円貰うこともあった。時給で考えると大体4万円。大学の友達は時給1000円で働いていると思うと、いい話だと思った」
時給4万円と考えると、いかにパパ活が普通ではないかがよくわかります。
アイドルがパパ活をしてしまう理由
J氏はまた、アイドルがパパ活を行う理由についても以下のように語っています。
「アイドルをやっていると、ライブやレッスン、大学などで、アルバイトに使える時間はかなり限られてくる。アイドルの初期は稼げる訳でもないので、隙間時間に効率よくお金を稼ぐ必要がある」
連載の初回記事でも似たような話がありましたが、アイドル業がお金にならない場合は、生活が苦しくなることが一般的なようです。
パパ活を申し込んでくる男性の特徴
※写真はイメージです。出典:iStockphoto
J氏は、先述した「パパ」とは4年間関係が続いているそうです。
そんな中でも、バイト先で他の男性にパパ活を迫られることもしばしばあったとのこと。
水商売のお店で女性にパパ活を申し込むというのが、男性が「パパ」になる方法としてポピュラーなのかもしれません。
J氏は、パパ活を申し込んでくる男性の特徴を以下のように話しています。
「見た目は40代後半〜50歳くらいの人が多く、既婚の経営者が多い。特徴で言うとセラミック歯の人が多くて『経営者はみんな遊んでる』というイメージがついてしまった」
当然ですが、お金を使える経営者などの職業の人がパパ活を申し込んでくるようです。
既婚者が多いというのは、パパ活の大きな問題点の1つでしょう。
コミュニティ内でも許容されつつある「パパ活」
J氏はパパ活を始めた当初について、以下のように振り返っています。
「パパ活を始めた瞬間は急にお金を持ち始めたので、大学の友達からはキャバ嬢になったと思われていた。パパ活をしているという友達に自分もしていることを話すと、自分の友達の約8割がパパ活をしていることを知った。みんなやっているならと、同じような友達にはパパ活を隠すこともなくなった」
友達の8割がパパ活をしているというのが驚愕です。
コミュニティ内で当然のように行われていると、罪の意識なども薄れていくでしょうね。
可愛い響きに騙されてはいけない「パパ活」の問題
※写真はイメージです出典。出典:pakutaso
J氏のパパ活事情について紹介しました。
アイドルがパパ活をしているとなると夢の無い話ですが、論点はそこではありません。
援助交際と比べると「パパ活」はその響きからライトなものを想像してしまいますが、その中身はほぼ同じです。
パパ活を取り締まる法律はありませんが、不倫や買春の温床となっていることが今回の取材で明確になりました。
ですが大学などのコミュニティ内では当然のようにパパ活の会話がなされ、取材で簡単に話も聞けてしまうというのがパパ活の現状です。
筆者としてはパパ活を取り締まる法律が存在しないことが、若い女性から罪の意識を奪っているのではないかと感じました。
貧困女子が罪を犯すことなく救われることに期待したいですね。