資生堂は、日本人なら誰もが知る化粧品の製造・販売を主な事業とする企業です。スキンケア、メイクアップ、フレグランスなどの「化粧品」を中心とした事業展開を行いながらも、そのほか「レストラン事業」「教育・保育事業」など幅広く展開しています。中でも、化粧品の国内シェアは第1位であり、世界シェアでは第5位となっております。
本記事では、150年以上の歴史を持つ日本の老舗ブランド資生堂が行うSDGs達成に向けた取り組みをご紹介していきます。興味をもたれた方は是非、最後までご覧ください。
資生堂が掲げるSBASとその取り組み
出典:international.shiseido.co.jp
資生堂は、世界をより美しくするために、SBAS(Sustainable Beauty Actions)を通して、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて取り組みを行なっています。
“自分の内外の美しさと向き合うことで、周りもあなたの美しさに刺激され、より良く、より美しい世界につながる。”
そんなサステナブルで美しい世界を私たちのイノベーションで実現したいと、資生堂は考えています。ここからは資生堂の主要な取り組みについてご紹介していきます。
資生堂が取り組みSDGsについて
ここからは資生堂の主要な取り組みについてご紹介していきます。
取り組み①「化粧のちからを伝える」
出典:corp.shiseido.com
資生堂は、全国に化粧の魅力を伝えるための専門職を配属しています。性別や国籍を問わず全ての人が化粧を通じて笑顔になり、健やかな生活の実現に向けて全国各地でセミナーやサロンを開催しています。
化粧には、自分らしさを演出・表現するという「外に働きかける」作用と共に、
化粧をすることで自分に自信が持てたり、癒したりするという「内面に働きかける」作用があります。化粧で心の健康を促すことが可能なこと、化粧の可能性を知る機会の提供を資生堂は積極的に行っています。
他にも、ドメスティックバイオレンス(DV)などの暴力被害に遭われた女性・子どもを支援するNPO法人「パープルネットさいたま」様と連携し、支援活動を行うインストラクターの方を対象に、女性向けの「資生堂癒しのタッチケア」「ハンドマッサージ」と、子ども向けの講座「色で遊ぶ」の体感会を実施。
こうした活動を通して、地域コミュニティの活性化や平等に全ての人々が安心して暮らすことのできる社会づくりに貢献しています。また、化粧の魅力を伝え、化粧をすることで「なんとなく気分が上がった」「外出する機会が増えた」「自己肯定感が高まる」などポジティブな作用が期待できます。
取り組み②「SHISEIDO BLUE PROJECT」
出典:brand.shiseido.co.jp
資生堂は、「美を心から楽しめる、豊かな地球環境へ」をモットーに、地球に負荷をかけない原材料調達、パッケージ開発、廃棄物処理方法の開発を行っています。また、原材料調達に関わる全ての人々の安全と健康を保証した労働環境の提供にも力を入れています。
地球の海をもっと健やかで美しいものにするために、世界プロサーフィン連盟の「 WSL(World Surf League)」とWSLの非営利団体であり、海洋保護の推進や啓発活動、実践を目指す「WSL PURE」と協同で「SHISEIDO BLUE PROJECT」を立ち上げました。
サーファーのインフルエンサーが砂丘を守る植樹活動に関しての大切さを学びながら、オスゴール環境保護区域の一角の砂丘に苗を埋めるなどして多くの人々に関心が広まる活動を行っています。
取り組み③「MOTTAINAI」
出典:international.shiseido.co.jp
資生堂は、あらゆる生命を尊重する精神として、日本の「もったいない」という考え方にインスパイアされた活動に取り組んでいます。
・「リデュース」(薄くて軽いパッケージ)
・「リユース」(レフィル)
・「リサイクル」(簡単に分解・分別できるパッケージ)
・「リプレイス」(生分解性パッケージの開発)
・地球への敬意を示す「リスペクト」
資生堂は、この「5R」を2025年までに100パーセント持続可能なパッケージを実現することを目標と定めています。
使い終わった美容液のボトルを店舗に持参すれば洗浄・補填を行うサービスやリサイクル可能なガラス容器を採用しています。また、再生ポリエステル素材(ピーチスキン)を使用した環境にやさしいSHISEIDOエコバッグを日本限定で発売しています。
まとめ
いかがだったでしょうか。資生堂は、SDGs達成に向けた様々な取り組みを率先して行っていることがわかりました。「美」を意識したSBASを始め、環境や人との繋がりを重視したサステナブルな取り組みは、他企業のロールモデルになっているのではないでしょうか。