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りそな銀行は持続可能な社会をめざし、SDGs推進私募債という取り組みをスタートしました。
これにより、企業は資金調達をしながら、SDGsへの取り組みができ、同時に企業PRなどもできるようになります。今、多くの企業がSDGsの取り組みを検討していますが、具体的な施策を取り入れるのは簡単なことではありません。
SDGs推進私募債は、企業にとってどのような支援につながっているのでしょうか。
SDGs推進私募債とは
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SDGs推進私募債とは、私募債を発行されるお客さまから受け取る手数料の一部を活用して、SDGs関連団体へ寄付を行う商品です。私募債とは、証券会社を通じて一般的に募集される公募債と異なり、少数の投資家が直接引き受けする社債のことです。りそな銀行のSDGs推進私募債は、5000万円以上の私募債を発行する際に生じる手数料の一部を、SDGsの取り組みに寄付するというものです。
寄付先は、私募債を発行する会社が、SDGs推進私募債の寄付対象の中から選ぶことができます。より簡単に説明すると、資金調達したい会社は、りそな銀行から私募債を発行します。その際に、りそな銀行に手数料を払うことになりますが、その手数料の一部をSDGsの活動にあててもらうというものです。
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そのため企業は、資金調達をしながらSDGs支援の取り組みもでき、企業のPRにも活かすことができます。自社の事業とSDGsの取り組みを同時にできるというメリットがあるのです。
ちなみに、寄付先は下記から選ぶことができます。
- 公益財団法人 ワールドマスターズゲームズ2021関西組織委員会(今回追加)
- 一般社団法人 障がい者自立推進機構(今回追加)
- 一般社団法人 2025年日本国際博覧会協会
- 国立研究開発法人 理化学研究所
- 国際連合大学
- 独立行政法人 日本学生支援機構
- inochi学生プロジェクト(一般社団法人inochi未来プロジェクト)
- 一般社団法人 SDGs市民社会ネットワーク
- 一般社団法人 アスリートソサエティ
- 公益財団法人 日本ユニセフ協会
- 独立行政法人 国際協力機構
- 国立大学法人 長岡技術科学大学
日本国際博覧会協会への寄付
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寄付の活用事例の紹介をします。
りそなグループは、2025年日本国際博覧会協会への寄付を行います。SDGs推進私募債の21年下期分、1712万円を寄付しました。りそな銀行の岡橋副社長は「寄付先11団体の中では、常にトップで万博への関心、期待の高さを感じる」と話しました。
アスリートの活躍を支援
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システム受託開発・コンサルティングを主に、アスリート・文化人のマネジメント、整体サロンの運営、オウンドメディア『media CONNECT』の発信をするコネクト株式会社は、SDGs推進私募債の寄付先にアスリートの活躍を支援する一般社団法人アスリートソサエティを選びました。
アスリートソサエティとは、様々な競技のアスリートが交流し、刺激し合い、意識共有を図る場であるとともに、アスリートが企業や行政機関、教育機関など、広く社会とつながるための機会創出を支援するコミュニティです。
コネクト株式会社は、これまでオウンドメディアの運営を通して、多数のアスリートと関わってきました。そのなかで、スポーツは国や人種、性別を等を超越したユニバーサルコミュニケーションであり、多くの人に感動を与えてくれることから、支援したいとのことで選ばれたそうです。
SDGsはさまざまな取り組みがある
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たまに「うちの会社はSDGsのやりようがない」と話す企業様がいますが、活動方法は多岐に渡ります。世界中でSDGsへの関心は高まり、SGDsを踏まえた企業活動が求められるようになりました。
持続可能な企業にしか融資しないという投資家も増えていますし、世界では脱炭素化に向けたRE100や、日本でもSDGs協会というものがあり、大企業をはじめどんどん企業の加盟が増えています。
RE100とは、企業が再生可能エネルギー100%を目指す国際的イニシアチブで、2050年までに事業運営を100%再生可能エネルギーでおこなうことを目指していますRE100は、取引先も脱炭素に向けた取り組みをしていることが加盟の条件にもなっています。
そのような背景もあり、取引先にもSDGsの取り組みをしている企業を選ぶようになってきました。なので「うちの会社は関係ない」と言ってられないのが現状です。とはいえ、いきなり「何か活動しなさい」と言われても、難しい企業や業界もあることでしょう。
そのなかで、りそな銀行のSDGs推進私募債という制度は、SDGs参加へのハードルを下げ、さらに事業活動の推進にも繋がるといえるでしょう。