一般社団法人こどもの笑顔弁当(以下、こどもの笑顔弁当)の活動に、タレントの加藤綾菜さんがボランティアとして参加されています。今回のインタビューでは、こどもの笑顔弁当の活動に参加するきっかけや、社会活動に対する思いについて語っていただきました。なお、こどもの笑顔弁当は、一般財団法人日本寄付財団2021年度助成事業の助成先の一つです。


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こどもの笑顔弁当の活動に対する思い

– 綾菜さんがこどもの笑顔弁当の活動に携わるようになったきっかけをお聞かせください。
友人の紹介で、こどもの笑顔弁当の活動を知りました。たまたま一緒にご飯を食べに行った友人から、”知り合いがこういう活動をやっているんだけど、配達する人が足りていないみたいだから、誰かできる人いないかな?”と相談を受けたことがきっかけです。そんなに見つからないのだったら、わたしがやろうかなと思うようになりました。2022年3月頃から活動に参加していて、今は月に1度のペースで配達しています。

– こどもの笑顔弁当の活動にはどのような思いで参加されていますか?

子どもたちに喜んでもらえたら嬉しいな、という思いで始めました。配達に行った先で、お母さんたちや子どもたちから、ありがとうと言ってもらえたり、後からお手紙をいただいたりすることに、とてもやりがいを感じています。またお母さんたちからは、女性の方に配達してもらえると安心するという声をよく聞きます。子どもたちは、恥ずかしそうにモジモジしている子が多いですが、また来てねと声をかけてもらえるのも嬉しいですね。

初めのうちは、こどもの笑顔弁当のスタッフさんの後について配達していたのですが、途中から完全プライベートで自転車で配達しています。配達先までの行き方など全部自分で調べているので、家を見つけられないなど大変なこともありますね。

食の大切さ

– youtubeではお料理の動画をUPされていますが、食の大切さをどのように感じていらっしゃいますか。

『食べることは生きること』ということはもちろんですが、食はメンタルに直結しているという点がとても大事だなと感じています。子どもたちがこれから成長していく過程で、食生活の乱れに影響を受けるのではないかと危惧しています。

みんなどういうお弁当を食べているのかが気になったので、お店の方にお話を伺ったことがあります。ピーマンが嫌いな子のために、細かく刻んでハンバーグにしているといった配慮に驚きました。後日、プライベートでそのお弁当を買ってみたら、めちゃくちゃ美味しかったんですよね。作り手の思いが詰まったお弁当をわたしが配達して、そして子どもたちが食べて笑顔になってくれることは、本当に素晴らしい循環だなと感じています。

社会活動に対する思い

– 社会活動をするにあたって、どのような思いをお持ちでしょうか。

根底に何かあるというよりも、もうこれは生まれ持った性格だと思います。わたしは長女だったので、弟の面倒を見たり近所の子どもたちの面倒を見たりしていました。こどもの笑顔弁当の配達も、誰もいないんだったらわたしがやる!というように、そこにやりがいを見つけて楽しんでいけるタイプだからこそ、続けられるのかなと思います。

こどもの笑顔弁当のボランティアは、子どもたちのために長く続けていきたいと思っています。マネージャーさんにこういった活動をやりたいと伝えたとき、”数回で終わるんだったらやらない方がいい。やるんだったらずっと続けると決めてからやってほしい”と言われました。ですので、10年20年とやっていけるかなとじっくり考えた上で参加しています。

最後に

– 今後やっていきたいことをお聞かせください。

地方の地域復興をやっていきたいと思っています。おじいちゃんやおばあちゃんが、とても美味しい野菜を作ったり、伝統のものを作ったりしているのに、そこに若い人がいないため、それらを発信できていないんですよね。先日、徳島県の美馬市で、その土地のことをメディアで取り上げて発信するというお仕事がありました。おじいちゃんやおばあちゃんと話すことが好きなので、とても楽しかったです。今後は日本全国を回りながら、このような地域復興に携わっていきたいと思います。

-読者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。

誰かの役に立ちたいと思っていても、なかなか勇気が出ないことは多いですよね。でも一歩踏み出してやってみると、仕事とはまた違った達成感ややりがいを感じられるのではないでしょうか。わたしにとってこどもの笑顔弁当の活動は、自分の生活の一部になりつつあります。配達が終わって疲れているはずなのに、旦那さんから、”すごく生き生きしてるね”と言われますし、誰かのために動けている自分をとても嬉しく思います。

こどもの笑顔弁当の現状の問題点は、配達する人が足りていないことです。この活動のことを知り、参加してくださる方が増えれば、もっとお弁当を食べられる人が増えると思います。この記事を見てくださる方で、一緒に配達してみたいと思われた方、ぜひ仲間になってほしいです。