CMでもおなじみ「ジモティー」をご存知ですか?ユーザー同士で不用品を譲り合うサービスで、これまでの不良品販売という概念とは、また違った切り口として注目されました。
そんなジモティーは、持続可能な開発目標SDGsにあげられる17の目標を達成する上で、とても理にかなったサービスなのです。
この記事では、ジモティーのサービスのどういった部分がSDGsに基づいているのか解説します。
ジモティーとは?
ジモティーは、地域密着型のクラシファンドサービスというジャンルに分類され、利用者はお金を使わずに不用品を譲ったり、譲ってもらったりできるサービスです。
大そうじで不要になった大型家具や家電は処分に困りますよね。捨てるにしてもお金がかかってしまうので、「タダでもいいから、もらって欲しい!」という時ってあると思います。そんな時に、ジモティーに登録しておくと、その商品が欲しいという人とマッチングしてくれます。
ヤフオクだと手数料が8%、メルカリだと手数料10%かかるなか、ジモティーの手数料は無料というのも嬉しいポイントです。譲ってもらう人は持ち主と対面して商品の状態を確認することができるので、安心して商品を受け取ることができます。
対して譲る側は、大きな商品を取りに来てもらうことができるため、手間がかかりません。
活用事例でいうと、
・使わなくなった育児用品(ベビーカー、ベビーベッド、ベビーチェアなど)
・買い替えた大型家電
・使わなくなったスマホ、携帯電話
・中古車、自転車
などが挙げられます。
どれも買おうとおもうと高価で、捨てる時には処分に手間やお金がかかるものばかり。そのため、譲りたい人と譲ってほしい人がマッチングしやすいのです。他にも、動物の里親探しや、アルバイトの求人も出すことができます。
SDGsの本質をついたジモティーのサービス
ジモティーの経営理念「地域の今を可視化して、人と人の未来をつなぐ」のもと、同じ地域に住む人同士が支え合う社会の実現を使命として運営されています。
独居老人、女性・子どもの貧困、孤独死など、多くの社会問題がありますが、その原因の1つとして「地域の人間関係の希薄化」が挙げられています。その問題解決にも繋がるサービス「ジモティー」には、実に多くの可能性があります。
目標1 貧困をなくそう
SDGs目標1に「貧困をなくそう」が挙げられます。
日本のひとり親世帯の半分(約65万世帯)が、ジモティーを利用していることがわかり、ひとり親支援の継続的な活動の実施も取り入れています。他にも企業協賛によって届いた支援物資をジモティーに掲載し、ひとり親家庭に優先的に配っています。
目標2 飢餓をゼロに
目標2には「飢餓をゼロに」が挙げられますが、ジモティーでは食品の地域内譲渡も推進しています。
破棄予定の野菜やお歳暮の余り物などを地域で譲ることで、食品ロスの解消にもつながります。お歳暮やお中元は、沢山受け取る人や、嗜好と合わないものをもらった場合、長期的に食べられないまま放置される場合もありますが、そういった食品が、ジモティーを使うことで誰かに喜んでもらうことができるのです。
目標11 住み続けられるまちづくりを
ジモティーは過疎化が進む千葉県の流山に「machimin」というコミュニティスペースを作り、地域の人の交流の場をつくりました。地域の人たちが「まちに一体感がない」というのを課題に感じていたため、不用品を使ってコミュニティースペースを作り、地域の人達の交流の活発化を目指したのです。
主婦や高齢者が中心となり、ものづくりやまち歩きプロジェクトなどを立ち上げています。
目標12 つくる責任 つかう責任
ジモティーは、不要になったものを必要な人へ譲るという習慣を作ったことで、ゴミの排出を大幅に減らすことに貢献しています。
ゴミの排出をへらすことでCO2排出削減も実現しているため、目標13の「気候変動に具体的な対策を」目標14「海の豊かさを守ろう」目標15「陸の豊かさを守ろう」などの目標にも貢献しています。
目標17 パートナーシップで目標達成しよう
SDGsの最後の目標には「パートナーシップ」という言葉があります。
住民、企業みんなで支え合える仕組みを作り、誰も取り残さない社会の実現にむけて取り組まれていますが、ジモティーの仕組みはまさにSDGsの本質を捉えており、地域の人にとっても、地球にとっても素晴らしいサービスといえるでしょう。
「不要になったものを譲ってみる」がSDGsの第一歩
個人でSDGsの活動を考えると難しく感じてしまいますが、決して難しいものではなく、不用品を誰かに譲ってみる。新品を買うのではなく不用品をもらってみる。そういったことで貢献することができます。
「何かやってみたいけど、何をしたらいいか分からない」という方は、ジモティーを使ってみてはいかがでしょうか?