柴咲コウがきっかけ?髪を寄付する『ヘアドネーション』とは
皆さんはヘアドネーションという言葉を聞いたことがありますか?ヘアドネーションとはその名の通り『ヘア(髪)』を『ドネーション(寄付)』することです。ヘアドネーションの歴史は浅く、日本では2009年に専門のNPO法人がスタートさせたことから始まりました。しかし近年までその知名度は低く、なかなか髪の寄付が集まらない状況が続いていました。しかしあることをきっかけに、ヘアドネーションは一気に世間の注目を集めることになります。それは歌手で女優の柴咲コウさんが、2015年に自身のインスタグラムでトレードマークでもあった美しいロングヘアをバッサリ切り、ヘアドネーションを公表したことです。このことによって世間にヘアドネーションが広く知られることとなりました。
柴咲コウさんのインスタグラムでのヘアドネーション報告
ヘアドネーションについてもっと詳しく!
柴咲コウさんがきっかけで日本でも一躍注目をあびたヘアドネーションですが、詳しく内容を知っている方はまだまだ少ないと思います。そこでヘアドネーションについて、詳しく見ていきたいと思います。
ヘアドネーションは何のために行われる?
ヘアドネーションはもともとアメリカで始まった慈善活動です。18歳以下の子どもを対象に、小児がんや事故などで髪に悩みを抱える子供たちに無償でウイッグを提供しています。ヘアドネーションで扱うのは100%人毛のメディカル・ウィッグ(医療用ウィッグ)とよばれるものです。1つのメディカル・ウィッグを作るためには、30~50人分のヘアドネーションが必要とされています。
ヘアドネーションできる髪の条件は?
ヘアドネーションにも寄付できる髪の条件があります。それらの条件は以下の通りです。
・31センチ以上の長さがあること
・過度なダメージヘアでなければ、カラー、パーマ、ブリーチヘアでもOK
・完全に乾いていること
31センチ以上の長さがあることはロングヘアの人でないと難しい条件ですが、引っ張ってすぐにちぎれるほどのダメージではない限り、パーマやカラー、ブリーチをした髪でも良いというのは嬉しいですよね。乾いているというのは、実際にヘアドネーションするときはシャンプーなどをする前にカットする必要があるということです。髪に湿気があると輸送の過程でかびてしまうことがあるので、そういったトラブルを防ぐための工夫であるといいます。
ヘアドネーションのやり方
実際にヘアドネーションをする際はどういった手順で行えばよいのか、紹介していきます。
1.美容室を決める
ヘアドネーションを行っているJHD&Cの賛同サロンでも、行きつけのサロンでもどちらでも構わないので、まずは美容院を予約しましょう。その際は事前に「ヘアドネーションをしたい」と申し出ることが大切です。ヘアドネーションについて知らない方もいるので、そういった場合はしっかりと説明するようにしましょう。
2.寄付する髪の長さを決める
ヘアドネーションの条件は31センチ以上の長さがあることですが、それ以上であれば希望の長さでヘアドネーションすることが出来ます。ヘアドネーションしたのちに髪を整える方がほとんどだと思うので、完成形のヘアスタイルをイメージして、美容師さんと長さを相談することをおすすめします。
3.髪を切る
ヘアドネーションする際には髪を小さい束に分けてゴムで縛り、結び目の1センチ上をカットしてもらうようにしましょう。この時注意なのは、絶対にシャンプーする前にカットしてもらうことです。シャンプーしたのちのカットではヘアドネーションすることが出来なくなってしまいます。
4.ドナーシートに記入する
ドナーシートは髪のコンディションを確認するたに、JHD&Cが提供しています。WEBから簡単に印刷できますので、事前に持っておいて記入しておくと便利です。しかしドナーシートはあくまで任意ですので、ドナーシートがなくてもヘアドネーションをすることは出来ます。
5.髪の毛を発送する
切った髪の束をまとめて送付します。その際髪をラップでくるんだり、台紙に張り付けたりといったことは必要ありません。推奨されている送付方法は、追跡機能のある日本郵便のレターパックやヤマト運輸などの宅配サービスなどです。
どうでしたか?意外と簡単にヘアドネーションが行えることが分かったと思います。出来る方であれば3までの過程を全て自分で行って、ヘアドネーションすることも出来ますが、その後髪を整えることを考えると美容室でやってもらう方が楽かもしれません。
柴咲コウさんが代表をつとめる『レトロワグラース株式会社』とは?
Embed from Getty Imagesヘアドネーションを日本に広めるきっかけとなった柴咲コウさんですが、実は柴咲コウさんにはレトロワグラース株式会社の代表という顔もあります。レトロワグラース株式会社はサステナブルデパートメント『Les Trois Graces』を運営していて、その中のサステナショップにおいて多くのサステナブル雑貨の販売を行っています。サステナブル雑貨とは、地球にやさしいをコンセプトに作られた雑貨です。また、自然保護のために寄付できる商品も展開されていて、これらを運営する会社の代表である柴咲コウさんがいかに寄付や環境保護といった分野に関心があるのかがうかがえます。
Les Trois Graces サステナショップURL
https://lestroisgraces.com/pages/sustainashop
まとめ
柴咲コウさんがきっかけとなって日本中に広まったヘアドネーションですが、それは誰もがお金をかけずに行える非常にすばらしい慈善活動です。ヘアドネーションできる髪にはいくつかの条件がありますが、それを達成しヘアドネーションすることができれば、世界中の髪に悩みを抱える子供たちを手助けすることができます。31センチ以上髪を切ったことがある人もいるでしょうが、ヘアドネーションを意識していた方はまだまだ少ないと思います。もしヘアドネーションに興味がわいたという方は、是非一度行きつけのサロンでヘアドネーションが出来るかどうか相談してみてください。