ハワイマウイ島でおきた山火事の被害

2023年8月8日にハワイのマウイ島で発生した山火事。8月15日の時点で死亡が確認された人数は106人にもなり、アメリカの山火事の犠牲者としてはこの100年余りで最も多くなっています。被害を調査しているPDC=太平洋災害センターによると、2200棟余りの建物が損壊し、そのうちの86%は住宅で避難する必要がある人は4500人にもなるといいます。また、ハワイの現地警察の話では8月15日の時点で側索は全体の32%までしかできていないといいます。これらのことから今後更なる犠牲者の増加が予想されています。

特に甚大な被害を受けた観光地のラハイナでは、およそ880万平方メートルが焼失し、火がほぼ消し止められたのは全体の85%と鎮火には至っていないそうです。

山火事の原因

今回の山火事の原因には様々な要因が関係していると言われています。

まず1つ目の原因として、近年マウイ島をはじめハワイ州の島々で外来種の植物であるギニアキビなどが生息範囲を広げていることが挙げらました。これらの外来植物が広く分布していたため、初期消火も追いつかない速さで建物から建物へと火が燃え広がったとされています。これらのハワイで問題になっている外来植物は簡単に着火し、速く高温で燃えるという特徴があるため、今回のような大規模な山火事が起きやすくなっているそうです。

2つ目の原因として、専門家はマウイ島で乾燥した日がことし5月末ごろから続く中、急激なスピードで乾燥が進む『フラッシュ干ばつ』に見舞われ、燃え広がりやすい状態になっていたのではないかと分析しています。それに加え、アメリカの複数のメディアではハワイの南を通過していたハリケーンによる強風で切れた送電線が火元になった可能性を指摘しています。

3つ目の原因として、火災による被害で水道管が破壊され、消火活動が思うようにいかなかったことも挙げられています。

これらの複数の要因が最悪なタイミングで重なり、今回のような未曽有の被害を出す大規模な山火事につながってしまったと考えられます。

被災者の今後

マウイ島では山火事のあと壊滅的な被害を受けたラハイナを含む島の西側への立ち入りをめぐり混乱が続いています。立ち入り禁止で自宅へ戻れない被災者の方々は、無事である家族のもとに身を寄せるなど工夫をして避難をしているようです。実際に自宅が全焼してしまった被災者の方々は、以下のようなコメントをしています。

『住んでいた家は、焼け落ちてしまいました。何か残っているものがないかと街に戻りましたが何もありませんでした。わたしは妻の祖母の家で暮らしていたのですが、4世代が暮らした家だったので本当に残念です』

『まだ行方のわからない友人も大勢います。地域の人たちができることをしようと力を合わせてくれています。なにが起きたかを考えるよりどうやってより早く再建するかを考えたいと思います』

『私は義理の兄の家に身を寄せることができたので幸運でした。ラハイナに戻ることができるまで相当な時間がかかるようなので、どこかに住まいが見つけられればと思っています。すべてやり直しなので人生が変わってしまったかのようです。このシャツくらいしか持ち物はなく、何もなくなってしまいました』

『もちろんもどかしさを感じますが、私たちはたくさんの支援を受けています。人々はとても親切で、避難所も申し分ありません。これ以上を望むことはできません』

マウイ島の山火事救援金

https://congrant.com/project/htj2023/8132

これらの甚大な被害をだしたマウイ島の山火事救援として『マウイ島西部 山火事救援金』受付サイトが開設され、8月17日(木)より日本円で救援金受付を開始しています。寄せられた救援金は、ハワイ州やマウイ郡が推奨するハワイコミュニティ財団が設立した『マウイストロング基金』に全額送金されるそうです。今回の山火事で被害に合われた方々の力になりたいという方は、是非こちらの受付サイトから寄付を検討してみてはいかがでしょうか。

マウイストロング基金とは

マウイストロング基金は、山火事で壊滅的な被害を受けたマウイ島西部の救済と復興活動に重点を置き、避難所、食料支援、経済的支援などコミュニティがその時に必要とする支援を迅速に行う非営利団体に対し、活動資金を分配する役割を担っています。

まとめ

いかがでしたか。ハワイのマウイ島で起きた100年に1度とされる今回の山火事では、今もまだ犠牲者や被災者が増え続けています。今後はさらに被災者や焼け落ちた街の復興のため、数多くの支援が必要となるでしょう。被災者の力になりたいと感じた方は、紹介した寄付サイトからの支援を検討してみて下さい。あなたの勇気がマウイ島で被害に合われた多くの方々の助けになります。


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