日本を代表するプロレスラーのひとりである長州力さん。
最近は、ツイッターを始めたことで、若い世代にも認知されるようになり、ますます人気が高まっています。
「ハッシュドタグ」や私用の連絡など、クスっと笑ってしまう長州力さんのツイッターを、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
そんな長州力さんがこれまでに行ってきた寄付活動について紹介します。
長州力とは
長州力さんは、1951年に4人兄弟の末っ子として山口県徳山市で生まれました。
父親が1939年に韓国から来日しており、長州力さんは在日韓国人2世です。
中学校の柔道部を経て、レスリング部の特待生として高校に入学。
3年生の時にインターハイで準優勝、長崎国体では優勝するなど活躍しました。
高校生の頃の活躍が、大学レスリング関係者から注目を集め、強豪校である専修大学にレスリングの特待生として入学しました。
1972年には、ミュンヘンオリンピックに出場。当時韓国籍だった長州力さんは韓国代表として出場し、1勝2敗という結果に終わりました。
大学卒業後は、新日本プロレスにスカウトされ入団。
海外での武者修行を終え、日本のプロレス界を牽引する存在となりました。
2019年に現役を引退し、現在はバラエティ番組やテレビCMなど幅広い分野で活躍の場を広げています。
2020年頃からは、長州力さんのツイッターも大きな話題になっています。
それまで、無骨で無愛想なイメージだった長州力さんが、ほのぼのとした日常をつぶやいており、プロレスにあまり詳しくない層からも人気が高まっています。
長州力の寄付
プロレスラーとして人気を集め、引退後も人気者の長州力さんですが、実は寄付活動にも積極的に取り組んでいるんです。
ここからは、長州力さんの寄付活動について紹介していきます。
東日本大震災での義援金
2011年3月11日に、東北地方を中心に甚大な被害が出た東日本大震災。
マグニチュード9.0、最大震度7を記録したこの地震は、日本周辺における観測史上最大の地震と言われています。
死者・行方不明者を合わせて2万2000人以上という被害が出たこの地震ですが、地震発生後に、多くの芸能人が義援金を集めたり、現地でボランティアをしたりといった活動を行っていました。
長州力さんも、この東日本大震災で義援金を集め、寄付をした芸能人のひとりです。
長州力さんが2004年に立ち上げたプロレス団体「リキプロ」のオフィシャルサイトで、この義援金について報告しています。
リキプロは、「長州のオフィシャルサイトの通信販売における売上げの収益の一部を今後東北関東大震災義援金として日本赤十字社を通じて寄付いたします」と発表しています。
「この度の東北関東地震により被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方、ご家族の方に深くお悔やみ申し上げます」と、被災地や被災者へのお見舞いの言葉もあわせて掲載されています。
宝くじが当たったら……長州力の答えとは?
出典:日本スポーツ振興センター
2021年に放映された宝くじのテレビCMに長州力さんは出演していました。
そのCM放映の際のインタビューで、長州力さんは「寄付」について語っていました。
長州力さんは「もしも12億円が当たったら何に使いますか?」という質問に対して次のように語っています。
「今当たったら、半分ぐらいアフリカとか東南アジアとかそういうところの子どもたちに(渡します)。そしてちょっとそういう立派なことして名前が出て、それが目的じゃないけど、そういう具合に寄付しても全然(良いですね)。これは本当に偉そうなことでもなく、そんなに使えないじゃないですか。迎えが来ても持っていけないし。残りの半分は、どこか小さい島を買いたいですね。船乗って、海のそばで魚釣りしたいですね」
このように、多額のお金を手に入れたら自分で使ってしまうのではなく、困っている発展途上国の子どもたちのために使いたいと考えている長州力さん。
普段から関心を持っているからこそ、インタビューでのこのような発言につながっているのでしょう。
まとめ
無骨で無愛想なイメージの強かった現役時代の長州力さん。
引退後はツイッターの「ハッシュドタグ」が話題となり、ほんわかとした日常ツイートで若い世代を中心に人気を集めています。
過去のインタビューでの「そういう立派なことして名前が出て」という発言は、一見すると売名行為のように感じますが、長州力さんにそういう気持ちはなく、純粋に「寄付」をしたいと考えているからこその発言なのではないでしょうか。
欧米に比べると、日本では寄付に対する否定的な意見がまだまだ多くあります。
芸能人の寄付や慈善活動を、「偽善」「売名行為」と考える人は少なくありません。
ですが、今回の長州力さんのように有名な方が積極的に寄付や慈善活動を行うことで、一般の人にも寄付に対する関心が生まれていることは間違いのないことでしょう。
寄付がステータスのようになっている欧米のように、日本も自然と寄付や慈善活動ができるような環境になっていくと素敵ですよね。