言わずと知れた日本のトップコメディアンである所ジョージさん。クルマ・バイクファンの間では無類のクルマ好きとして知られています。これまでにたくさんのクルマやバイクを自らの手でカスタムし、多くのファンをその遊び心とセンスで魅了してきました。
そんな所ジョージさんが自らカスタムし、長年大切にしてきた愛車たちをチャリティーオークションに出品。そこにはどのような思いが込められているのでしょうか。
所ジョージとは
所ジョージさんは、「シンガーソングコメディアン」を自称しており、ミュージシャン、コメディアン、司会者など多方面で活躍しています。多くの冠番組やレギュラー番組を持ち、その多くが長寿番組という人気者。いい意味で力の抜けたキャラクターで、「理想の父親」「理想の上司」ランキングの常連でもあります。
「創意工夫」をモットーとしており、親交のあるビートたけしさんと共同で、ゴルフクラブの開発をして特許を取得したり、ユニークな発明品を作ったり。ライフワークとして発明家の一面も持っています。
また、無類のクルマ好き、特にアメ車には目がないことでも知られています。アメリカで購入したクルマを日本に輸送し、自らの手でカスタムしています。高級車メルセデス・ベンツ3台を使って1台にした「サンコイチ」のステーションワゴンを作り上げるなど、豪快なカスタムでファンの心を掴んできました。
さらに所ジョージさんは、オートバイが好きなことでも有名。それまではおじさんが乗っているイメージが強かったビッグスクーターを、若者向けのデザインにカスタムしたことで、ビッグスクーターブームの火付け役となりました。
世田谷ベースについて
所ジョージさんの自宅のある東京都世田谷区に、「仕事場(事務所)兼遊び場」として建っているのが世田谷ベース。ガレージや家庭菜園などがあり、バイクやクルマをカスタマイズしたり、友人らとの憩いの場として活用したりしています。
クルマやバイクが趣味という人の中には、この世田谷ベースに憧れを抱く人も少なくはないのではないでしょうか。
テレビや雑誌で目にする、ガレージに並んだ遊び心とセンスの詰まった名車に「いつか乗ってみたい!」「触ってみたい!」と思っている人も多いはずです。
所さんのチャリティーオークション
世田谷ベースで長年大切に保管してきたあの名車たちを、所ジョージさんは手放すことにしたのです。多くのクルマ・バイクファン、世田谷ベースファンの間では言わずと知れた、所ジョージさん自らがカスタムしたクルマ2台と、バイク4台の計6台。
これらの車両が「所さんのチャリティーオークション」と題して2021年1月9日から競売にかけられました。このオークションは、趣味車にフォーカスしたWEBサイト「THE MOTOR BROTHERS」が主催するWEBオークションシステムにて開催されたものです。
所ジョージさんがこれまでに手掛けたハーレーダビットソンや、シボレー・エキノックス、ホンダ・オデッセイなど、ファンにはたまらない名車たちが出品、落札されました。
動画からも、所ジョージさんが長年大切にされてきた愛車だということが伝わってきますね。このチャリティーオークションの売上は、交通遺児育英会に寄付されました。
交通遺児育英会とは?
出典:交通遺児育英会広報誌「君とつばさ」第350号
交通遺児育英会とは、保護者が交通事故により亡くなってしまったり、重度の後遺障がいになられてしまったりといった理由で、進学や就学が困難になってしまった子どもたちのための公益財団法人です。奨学金を無利子で貸与(一部給付)し、高校や大学への進学や就学を支援、社会有用の人材を育成することを目的としています。
ビートたけしさんと共に東日本大震災にも寄付
2011年3月11日に発生した東日本大震災。所ジョージさんは、親交のあるビートたけしさんとともに、被災者支援団体に合計1000万円の寄付金を出し合いました。
「被災者のためになにかできることをやろうよ」という所ジョージさんの一言がきっかけで共同で寄付をすることに。不足している物資や衣料品などを購入するのに充てて欲しいとしていました。
「こういう時には『芸人は被災地に笑いを届けることしかできない』なんて意見もあるけどさ、そういうのは戯言でしかないんだよね。メシがちゃんと食えてさ、ゆっくり眠れる場所があって、初めて人間は心から笑えるんじゃないかな」
こちらは当時、ビートたけしさんが東京スポーツの取材に対して語っていたものですが、所ジョージさんもこれに賛同したからこそ一緒に寄付をしたのでしょう。
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まとめ
所ジョージさんは、メディアなどでチャリティーオークションや寄付について多くを語ってはいません。オークションの結果や収益の公開などもされていません。しかし、以前のビートたけしさんの発言にもあるように、心から笑える人を一人でも増やすために活動しているのは間違いないでしょう。
クルマやバイクを心から愛する所ジョージさんだからこそ、交通事故遺児のサポート団体に寄付するためのチャリティーオークションを開催するということになったのかもしれません。
有名人が寄付活動を行うと、売名行為だと騒がれることも多い世の中で、多くを語らず自身が大切にしてきた愛車たちをオークションに出品し、寄付に当てた所ジョージさん。彼の行動には、心を動かされた人も多いのではないでしょうか。
今回の所ジョージさんは、開催する側でしたが、こういったチャリティーオークションに参加する側も、間接的に寄付活動に貢献しています。
自分の興味のあるものや趣味のものなどを、チャリティーオークションで探してみるのも、立派な社会貢献ではないでしょうか。