「昭和の名シンガーといえば?」と聞かれて、小田和正さんの名前を挙げる人は少なくありませんよね。
女声音域まで出すことができる小田和正さんの、繊細で伸びやかな歌声は、聞く人の心に届きます。
美しく繊細な歌声で、今もなお日本の音楽シーンの第一線で活躍し続けている小田和正さん。
そんな小田和正さんですが、実は国連UNHCRととても深い関係があるんです。
今回は、小田和正さんがこれまでに行ってきた国連UNHCRを通した難民支援の活動を詳しく紹介していきます。
小田和正とは
出典:twitter.com
小田和正さんは、中学・高校時代の同級生だった鈴木康博さんらとともに、聖光学院在学中にバンドを結成。
このバンドが、後の「オフコース」となりました。
1970年代から1980年代頃にかけてヒット曲を次々に生み出し、一躍人気グループの仲間入りを果たしました。
1986年に解散するまでに多くのヒット曲を生み出し続けました。
オフコースの解散後は、ソロ活動を行っている小田和正さん。
1991年に、フジテレビの月9ドラマ「東京ラブストーリー」の主題歌として制作した「ラブ・ストーリーは突然に」がオリコンシングルチャートで1位を獲得。
このヒットをきっかけとして、その後は数多くのドラマ主題歌やCMソングに採用されるようになりました。
数多くの名曲を生み出し続けている小田和正さんですが、国連UNHCRの活動に協力しているという一面を持っています。
UNHCRとは
出典:japanforunhcr.org
UNHCRとは、国連難民高等弁務官事務所(The Office of the United Nations High Commissioner for Refugees)の略称です。
第二次世界大戦の終戦から5年後の1950年に、避難を余儀なくされたり、家を失ったりした多くのヨーロッパ人を救うために設立されました。
現在では、紛争や迫害によって難民や避難民となった人々を国際的に保護・支援し、難民問題の解決に向けた活動を行っています。
小田和正の支援活動
小田和正さんとUNHCRは、とても深い関わりがあります。
ここからは、小田和正さんがUNHCRに協力してきたこれまでの活動を紹介します。
難民支援の応援ソング
1999年、オフコース時代に小田和正さんが作詞作曲した「生まれ来る子供たちのために」という楽曲が、UNHCRの難民支援を訴えるCMに使用されました。
このCMへの起用をきっかけに、「生まれ来る子供たちのために」はUNHCRの応援ソングとして採用されています。
UNHCRの「次の世代に、難民問題とその解決に思いを馳せてほしい」という願いから、この無償の楽曲提供が実現しました。
小田和正さんは、「次の世代のために僕にできることは限られていますが、継続して向き合って行きたいと思っています」と、この活動についてコメントしています。
エイズ患者とHIV感染への理解を
12月1日は「世界エイズデー」です。
世界エイズデーとは、世界レベルでのエイズのまん延防止と患者や感染者に対する差別や偏見の解消を目的としてWHO(世界保健機関)が1988年に制定しました。
この世界エイズデーに合わせて2007年に小田和正さんは、「生まれ来る子供たちのために」を新たにレコーディングし、新バージョンを発売しました。
これは、エイズ患者とHIV感染への一般の理解を深めるための啓発プロジェクトのキャンペーンとして行われたものです。
小田和正さんだけでなく、絢香さん、加藤ミリヤさん、Skoop On SomebodyのTAKEさん、一青窈さん、ケツメイシのRYOさん、湘南乃風の若旦那さん、GLAYのTERUさんとTAKUROさんといった豪華なアーティストが参加したコラボレーションCDとなりました。
このCDの収益金は全額「日本エイズストップ基金」に寄付されました。
まとめ
出典:twitter.com
生命保険会社のCMテーマソング「言葉にできない」や「まっ白」「たしかなこと」など、数々の名曲を世に送り出し続けてきた小田和正さん。
音楽シーンにおいては、日本では唯一無二の優しい伸びやかな歌声で今なお高い人気を誇っています。
そんな小田和正さんは、国連UNHCRに自身の楽曲を無償で提供。
テーマソングとなっていたり、世界エイズデーに合わせたチャリティー楽曲を発売したりと、UNHCRと深い関係があることをご紹介しました。
UNHCRの具体的な活動や、世界エイズデーの存在やその意味などを知らないという人は少なくないのではないでしょうか。
そんななかで、小田和正さんのような有名で影響力のある人が協力を行うことは、それだけでも深い意味のあることではないでしょうか。
今まで知らなかった人であっても、小田和正さんの楽曲が好きで聴いている人は多くいると思います。
そんな自分の好きな楽曲を歌っているアーティストがこのような活動をしていると、自然と関心が湧いてきますよね。
今回、少しでも興味を持ってくださったならば、ぜひ一度国連UNHCRのホームページを除いてみてください。
自分の知らない世界のどこかで苦しんでいる人々がいることを知るきっかけにしてみてくださいね。