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「杉様」の愛称で親しまれていて、俳優や歌手として有名な杉良太郎さんは、慈善活動で長年にわたって世界各国で数十億円の私費を寄付してきました。

実は芸能人で一番寄付を行っているのが杉良太郎さんなのです。

福祉活動への貢献により紫綬褒章や緑綬褒章も受章して、文化功労者にも選ばれている芸能界の第一人者。

杉さんには、生涯をかけた寄付への強い信念と、困窮する人たちへの愛がありました。

数十億円という金額は、決して道楽で出せる金額ではありません。

芸能人は金持ちなんだと思われることもあった杉さん。

実際には資金を捻出するために多くの資産を抵当に入れて銀行から融資を受け、自分の体を担保にして1億円貸してほしいと直談判したこともあると語っています。

国内だけにとどまらず、海外でも寄付活動を行う

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杉良太郎さんはアジア諸国やアメリカ、ブラジルなど、世界中でチャリティー公演や孤児院、障害者施設への援助などを積極的に行い、文化交流もしてきました。

また、バングラデシュでは学校を約50校建設、ミャンマーでは数百人の孤児の食事の世話や救急車の寄付など行い、多くの国で億単位の資金を費やしています。

特にベトナムではお金を出すだけでなく、文化交流とベトナムの子どもたちが実際に自活できる方法を伝えてきました。

ベトナムとの文化交流と教育支援活動

杉良太郎さんのボランティア活動では、長年にわたってベトナムの文化交流と教育支援活動を行ってきました。

ベトナムへの支援は20年以上続けています。

中でも、バックラー孤児院で生活している孤児たちを現在は冒頭の152人も養子として迎えているのです。

ベトナムでも児童養護施設を訪れ、家庭環境に恵まれないからという理由で教育を受ける機会が失われるのは良くないと思い、ベトナムの平和と繁栄を訴え支援を続けています。

杉さんは単にお金を渡すだけの支援ではよくないと言います。

読み書きができない、学費を出せないためにひどい扱いを受けて十分な教育を受けることができない子どもたちへの支援が必要で、教育は人にとっていちばん大事なことだと実感したそうです

ハノイ市等に教育施設(日本語学校等)の設置、無償援助に積極的に関わって、ベトナム政府から特別友好大使も任されているほどです。

彼が寄付活動を始めたのは15歳の芸能界デビューから

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杉さんはデビュー前の15歳よりレッスンに通っていた歌の先生に誘われて、始めは軽い気持ちで始まり、刑務所慰問や老人ホームの慰問をはじめ、今では海外でも寄付活動や献身的な福祉活動を続けるまでになりました。

人気になってからではなく、杉さんの場合は若干15歳の頃から慈善活動に取り組んでいるのです。

杉さんは1996年に熊本にある差別や偏見に苦しんできた方たちが大勢入所するところ、ハンセン病施設の病療養所で「遠山の金さん」を上演しました。

杉さんは施設で出会う人たちこそが人間の真実を教えてくれる先生だと語っています。

杉良太郎を福祉活動に駆り立てるもの

金がなかろうが、現在のように金があろうが、無条件にボランティア活動を続ける杉良太郎は、その動機を生まれ持った性格だからと語っています。

杉さんのお母さんも、口癖のように「人には親切、慈悲、情け」と言っていたそうです。

子どものころは貧しく、明日のお米にも困るような家だったにも関わらず、両親ともいつも人のために動いているような人で、その影響で、杉さんは困っている人を見かけると、何とかしたいと思うような子供だったと言っています。

「売名」「偽善」と言われようとも

東日本大震災の時、いち早く大量の支援物資を携えて被災地に駆けつけ、自ら炊き出しをしました。

宮城県内の避難所をくまなく訪れ、岩手県の三陸鉄道や青森県津軽鉄道への支援、福島県も何度も訪問し、様々な支援を続けました。

ときに「売名」と揶揄されながら、寝る間も惜しんで福祉活動に精力を傾けてきた杉さんは

震災の時「売名行為では?」と尋ねられ「ええ、売名行為ですよ、みなさんもおやりになるといい」と、売名だと割り切った発言をする時もありました。

それでも杉さんは、寄付や慈善活動はだれが何と言おうと困っている人の力になりたい、善意はきっと届くという一心で活動してきたのです。

ボランティアや福祉は一方通行という信念

杉さんは、ボランティアは相手がいることだから難しく、見返りや感謝は求めないと述べ、ボランティアや福祉は一方通行だという信念で活動しているそうです。

また、杉さんは、慈善活動に私財を投げ打つことは、誰にでもできることではなく寄付をしたくてもできない、お金がない人は時間を、お金も時間もない人は、ボランティア活動に理解を示し、実際に行動している人にエールを送ればいいとも述べています。

大きなお金や時間がなくても立派な福祉家、福祉活動になれるということです。

まとめ

歌手・俳優として活躍する杉良太郎は、慈善活動家、福祉家としても知られており、寄付や慈善活動が生活そのものとも言えます。

刑務所への慰問・視察、ベトナムの子供たちへの教育支援、里子の数が152人、投じてきた私財は数十億円以上になります。

震災復興支援などでも大きな功績を残してきました。

桁違いの規模で慈善活動、福祉活動に打ち込む杉良太郎さんは、これからもその信念で活動を続けていきます。