2022年6月23日、日本寄付財団 代表理事の村主さんがスリランカを訪問し、現地では村主さんを歓迎するイベントが開かれました。財団としてだけでなく、個人としてもスリランカへの支援を続けてきた村主氏への感謝と歓迎の気持ちを示すための式典となりました。

スリランカ訪問の目的

今回村主さんがスリランカを訪れたのは、日本寄付財団の寄付に対する歓迎式典への参加と、ウィクラマシンハ首相との会談が主な目的です。

日本寄付財団は、スリランカ国立病院(National Hospital of Sri Lanka)という南アジア最大の病院へ寄付を行いました。その寄付に対するスリランカの皆さんの感謝の気持ちとして、地元の経済界によって歓迎式典が開かれました。その式典には、大臣が非公式に参加したり、多くの現地メディアからの取材を受けたりと、盛大な歓迎を受けました。

また、歓迎式典の翌日には首相官邸に招待され、ウィクラマシンハ首相からも感謝のお言葉をいただきました。首相との会談の中で、村主さんは「教育や孤児院といった子供に関する問題はまだまだ山積みの状態です。子供は国の宝なので、将来のスリランカを担う彼らのために、今回の病院への寄付にとどまらず、これからも継続的に支援させていただければと思っています。」と、スリランカを継続して支援していくことを表明しました。

スリランカについて

今回、村主さんが素晴らしい歓迎を受けた理由としては、寄付を行ったことはもちろんですが、その他にも理由がいくつか挙げられます。

スリランカの最近の情勢について

スリランカでは、2022年3月末から経済危機に端を発した抗議デモが続いており、5月には首相含めた議員が総辞職する事態となりました。また、今回村主さんが訪問する約1週間前には、スリランカがデフォルト状態に陥ったという日本国内での報道もありました。

混迷を極めている情勢を不安視し、スリランカ行きをキャンセルする人が後を絶たなかったそうです。そんな不安定な状況にも関わらず、村主さんがスリランカを訪れたことが、歓迎を受けた理由の一つです。

スリランカと日本の関係

また、スリランカが親日国であることも、歓迎の理由の一つです。実は空港や高速道路など、スリランカの多くのインフラには日本が深く関わっており、発展と繁栄を象徴したスリランカの現行紙幣には、日本のODAによって作られた交通インフラが描かれています。スリランカの多くの国民が、日本に感謝の気持ちや好意的な感情を抱いているのはそのためです。

そして第二次世界大戦後、日本と最初に正式な国交を結んだのはスリランカであり、スリランカは日本が国際社会に復帰する道筋をつくってくれたと言われています。

村主さんの思いとは

スリランカ訪問直後の村主さんより、以下のコメントをいただきました。

僕がスリランカで素晴らしい歓迎を受けたのは、日本寄付財団が寄付をしたから、また、こんな危険な時期に訪れたから、ということも理由としてはもちろんありますが、大前提としてスリランカの皆さんが、日本や日本人に対してとても好感を持っているということが、本当に大きいなと感じています。このような日本に対する感情は、一朝一夕では培われません。先人たちが築き上げてくれた歴史に対して、僕はとても感動しましたし感謝しています。今回の訪問によって僕が感動したことを、スリランカの皆さんにもっと伝えたいですし、またその感動を今度は僕が次の世代に伝えていく番だと思います。その仲介役となって、両国を繋いでいく役割を果たしていきたいですね。

次回は、僕の日本の経済界の仲間を連れて一緒にスリランカを訪問する計画を立てています。今回のような非営利の支援だけではなく、経済界を巻き込んで親交を深めていきたいと考えています。ですので、もし皆さんの中で、自分もスリランカで何かやりたい、何か協力したい、と興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたら、是非一緒に動いて行けたらと思っているので是非お声がけくださいね。」

 最後に

コロナやウクライナ情勢をきっかけに経済危機に陥ったスリランカ。これはどこの国でも起こりうることかもしれません。そうした声を一つずつ拾っていくことは、日本寄付財団が理想とする世界平和に、着実に繋がっていくことではないでしょうか。途方もないと思われるかもしれませんが、日本寄付財団の活動をこれからも応援していただけると幸いです。