幅広いアイテムを展開し、シンプルなデザインと良心的な価格で、幅広い年齢層から人気を集める『無印良品』。SDGsやサステナビリティに力を入れている『無印良品』は、商品開発などの過程で環境に配慮する活動を心がけています。

この記事では、『無印良品』のサステナブルな取り組みについてご紹介します。

無印良品』のサステナビリティ

日常生活に欠かせない衣服雑貨、生活雑貨、食料品といった商品やサービスを通して、生活を簡素に整えることにより、社会全体や地球人としての問題解決に取り組んできた『無印良品』。

『無印良品』を運営する良品計画グループでは、”感じ良い暮らしと社会”を目指し、品質と価格にこだわった商品の販売だけでなく、社会の課題、環境問題などを解決しながら、新しい価値創造を行うことを意識しています。

出典:ryohin-keikaku.jp

商品の生産の現場においては、取引先工場との連携により、環境に配慮した生産プロセスを導入。さらに、厳選した取引先と、動物愛護、環境配慮、綿農家の生活への配慮といった倫理的な原材料調達を行うことで、私たち消費者が安心して利用できる商品を取り扱っています。

原料調達の考え方

人類が二足歩行をはじめたころ、厳しい自然や猛獣から身を守るために、自然界にあるものに工夫を施したところから始まった衣類。その時代から私たち人間を支えてくれた綿や麻、ウールといった天然素材は、生活の助けとなる機能を備えています。

『無印良品』は、先人たちにならい、それらの天然素材が本来持つ機能を生かしたものづくりをすすめています。

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原料となる素材は、地球、動植物、生産者に余計な負荷をなるべくかけない方法で採取、栽培されたものを選択。衣料品などには、3年以上農薬や化学肥料を使っていない土壌で栽培されたオーガニックコットン、オーガニックリネンなどの植物系素材を使用しています。

『無印良品』がこだわるのは、綿花の繊維長が35mm以上と特に長く、オーガニックコットンの中でも、特に手触りのよさ、丈夫さ、透けにくさのすべての条件を満たした理想の素材といわれる”超長綿”。

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生産量が少ない貴重な”超長綿”を種まきから行い、生産量を増やしていく試みも始めているのだそうです。

リサイクルへの取り組み

自然とのより良い関係性を考え、地球資源の循環化や廃棄物の削減を目指す『無印良品』では、消費者が使用した商品を店頭で回収し、無理や無駄のないリサイクルとリユースを行なっています。

衣類やタオル、各種カバー類といった繊維製品においては、洗浄や染め直し、リメイクを施すことにより、新たな価値ある商品として再生。

「ReMUJI(リムジ)」として、一部の店舗で販売しています。

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また、2020年7月からは、プラスチックごみ削減の一環として、使い終わった化粧水や乳液のボトル、「自分で詰める水のボトル」の買い替えの際などに、空のボトルを店頭で回収。回収したPET素材のボトルをリサイクルすることにより、プラスチックごみを削減し、石油由来原料の有効活用につなげています。

他にも、大量生産・大量消費の現代において、「捨てないくらし、譲りあうくらし。」をモットーに掲げ、人と地域に優しいモノの循環を目指している『無印良品』。

東京や千葉といった首都圏の一部店舗では、「おゆずり良品」として、ある人にとっては役割を終えて不要となった商品を回収し、他の誰かに価値あるものとして販売をすることで、ゴミを減らすと共に、かつての使い手の想いを次の手に引継いでいこうという古物販売活動を進めています。

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再生素材の活用

『無印良品』では、裁断などの生産過程から出る端切れや余った糸を、もう一度原料として再生し、「再生コットン」や「再生ウール」入りの商品として販売。実は、ウールを再生するには、羊の毛を生地にするのと同じように手間ひまがかかるのだそうです。

集められた端材は、色ごとに丁寧に仕分けられ、生地を細かく刻み、さらに刻まれた生地が繊維状に整えられて、糸へと仕上げられます。

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ウールの産地で知られる愛知県・尾州を中心とした高い技術を持つ日本の工場と連携することにより、質の高い再生ウールへと生まれ変わるのです。こうして、本来なら捨てられてしまう再生素材を活用し、廃棄物削減を意識した衣服や生活雑貨の商品を次々に誕生させています。

廃棄物削減の取り組み

1980年のブランド創設以来、『無印良品』では、地球資源の循環化や廃棄物の削減への取り組みとして、「素材の選択」「工程の見直し」「包装の簡略化」という3つの視点に基づいた製品の製造を行なってきました。

地球環境だけでなく、生産者にも配慮した素材を選び、全ての工程から無駄なものをカット。

2019年春夏商品からは、靴下やストールの陳列用フックを、これまで一般的とされてきたプラスチック製のものから再生紙を使用したものに変更。

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下着やアロマオイルなど、プラスチック製のパッケージを使用していた全ての商品を洗い出し、無くす、もしくは再生紙などの代替素材に変更するなど、商品パッケージや売場陳列用資材の素材についても、順次サステナブルなものへと移行しています。

このように、『無印良品』では、“本当に必要なもの”を“本当に必要なカタチ”で消費者に提供することを目指した「実質本位」のものづくりを進め、プラスチック製のショッピングバッグの廃止、マイバッグ持参の推進、パッケージ素材や陳列素材の見直しを進めています。

「商い」を通じて社会に貢献する『無印良品』

地球資源の循環化、廃棄物削減のため、商品の原料や生産工程、パッケージの素材の見直しなど、さまざまな取り組みを進めている『無印良品』。

出典:ryohin-keikaku.jp

一人ひとりの暮らしが大切にされており、自分自身も暮らしを大切にできる「感じ良い暮らし」とその先にある「感じ良い社会」を目指す『無印良品』では、環境だけでなく、生産者にもやさしい持続可能な幅広い活動を続けています。

ぜひ『無印良品』のアイテムを選択することから、日常にサステナビリティを取り入れましょう。